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2014年09月11日

花も団子も!でも月がなかったお月見会

地域と環境担当の小林です。

9月6日はSave Japanプロジェクトで「いにしえからの草花を愛で、お月見を楽しもう」のイベントを三方原で開催しました。
テーマが植物で草地となると地味すぎて人が呼べない…ので、お月見+団子つきキラキラという夕方~夜のイベントを企画しました。お団子につられて…かどうかはともかく、70人以上の人が集まりました!

お花見1 お花見2

まずは「お花見」にわらわらと…。老若男女が解説を聞きながら「ききょうの園」をめぐりました。(写真をクリックすると大きくなります)

お花見3 お花見4

ギターのBGMもありました。子どもたちは花見板と見比べています。

おみなえし ききょう

炒り卵のようなオミナエシの花。鮮やかな黄色が草原を彩っていました。このエリアだけ、なぜたくさん見られるのか不思議です~。隣の草地はセイタカアワダチソウやコセンダングサなどの外来種だらけなのに。
キキョウは終わり頃でしたが、いくつか花が見られました。

ながぼなつはぜ

ツツジ科のナガボナツハゼは青い実をつけていました。東海地方固有で絶滅危惧種です。
ササユリもありますが、盗掘で減ってしまったとのこと。自分の庭を豊かにするために、地域の生物多様性を損なうことは感心しませんね…。

講演会1 講演会2

その後、稲垣栄洋先生に「世界農業遺産『静岡の茶草場農法』による草地の生物保全」と題してお話いただきました。

生物の種類は、適度な自然への関わり方で最大となる、という「中程度攪乱説」
ヒトの手が少なくても多すぎても、生物多様性は低くなってしまう。
人の手=農業が衰退したことで、日本の絶滅危惧種の約半数が農村環境の生き物ということ。
秋の七草のうちナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウは、身近に見られない植物になってしまいました。

茶草場の環境指標となっているタムラソウ、アザミに似ているけれどトゲがなくて、花言葉は「あなただけハート」。アザミと間違えると違う意味失恋になってしまいますよ~!という薀蓄も。キャー

昔は馬の餌のために、かなり広い草地(=茅場)がそこかしこにあったそうです。
茅場町や千駄ヶ谷という地名も、茅場の名残なのだそうです。へぇ~~。びっくり

歴史や文化も絡めて、わかりやすく、興味深いお話でした。
静岡県の茶業と生物多様性を両立させている茶草場の価値や、草地の希少性に驚かれた方も多かったのでは。

お月見

お月見団子も300個!用意して、お月様おすましを待つばかりだったのですが、お天気はあいにく曇り曇り
日本NPOセンターの岡本さんに「プロジェクターで月の中継を写せばよかったですね~」と。あ、その手があったか!

お月見2 お月見3

日が暮れてからはバイオリンの演奏あり、歌あり、語りあり、月はなけれどいい雰囲気の「お月見会」となりました。

公式サイトのレポートはこちら

解散して片付けも終わる頃に、雨がザー!雨 絶妙なタイミングでした。
運営された縄文楽校の皆様、どうもありがとうございました。

縄文楽校のレポートはこちら


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