2015年11月25日

子どもの未来のために「高校進学ガイドブック2016」

多文化共生担当の小林です。

外国をルーツとする子どものための
「高校進学ガイドブック 静岡県版2016」をアップしました!
http://guidebook.n-pocket.com
やさしい日本語、ポルトガル語、スペイン語、英語、タガログ語、中国語があるので、中学生、小学生の保護者の方にぜひご紹介ください。ダウンロードもできます。

昨年は、日本語文書の解読と日本語→日本語翻訳が大変でした。
常総市の水害復旧支援に行った時にも思ったのですが、行政の支援はいろいろあっても、その制度や申請が複雑すぎて、それを解読して書類をつくるのはハードルが高い!と。

「支援金」「給付金」「奨学金」「支援資金」…何がどうちがうの?翻訳も困ります。ガーン
返す必要もあるのか、ないのか、名前だけではわかりません。

生活が困難な人は、外国人に限らず日々の暮らしに手いっぱい汗で、なかなか制度の解読や申請までこぎつけられない人も多いのでないかと思います。身の回りにそんな方がいたら、このガイドブック本を活用ください。相談にものりますので。


そうそう。昨年、ブラジルに行った時に尋ねたCさん。
日本の中学校を学齢超過で卒業し、定時制高校で学んで、数年働いた後、ブラジルに帰国して大学進学。日系移民の教育を研究して優秀な成績で賞王冠を取り、今年は州立大の大学院に進学したそうです!キラキラ
15歳で工場で働いていた時に「高校に行ったら?」と定時制高校を紹介してくれた人がいて、学齢超過でも中学卒業を認めてくれた校長先生がいたことで、その後の彼女の人生が大きく拓かれることにつながりました。ニコニコ
子どもたちの未来を、社会で支える一人でありたいと思います。

Camila
  

Posted by ぽけ子 at 11:46Comments(0)多文化共生

2015年11月20日

N-Pocket社会貢献サロンの寄付で障害者の在宅PC講習を実施しました!

ICT事業担当の島田です。

寒い日、暖かい日、ちょっと暑い日…体調管理が難しい季節です。

N-Pocketサロンクローバー「わたしはワクワクiPadハート みんなでキラキラ社会貢献キラキラ」の参加費から寄付としていただいた分から、移動が困難な障がいのある方3名の在宅PC講習実施することができました。

ICT機器


1. 四肢障害の方が、スカイプ(インターネット電話)電話を勉強しました。
  スカイプをインストールし、アカウント作成、友達を検索して通話とチャットの練習をしました。
  今後は友達の登録を増やして、自宅にいても多くの人とコミュニケーションができるようになるでしょう。
  就労、自立を考えているとの事なので、スカイプの利用が役立つとうれしいです。

2. 四肢障害の方が、年賀状作成郵便番号を勉強しました。
  施設に入所されているので、1年に1回みなさんとの年賀状の交換を楽しみにしています。
  住所録を整理し、文面作成をしました。
  あとは施設スタッフに協力していただき、200枚以上の印刷をする予定です。

3. 視覚障害の方が、iPadの勉強をしました。
  外部入力装置を利用し、VoiceOverスピーカーで画面読み上げをします。
  うまくいかなかったメールとブログの操作ができるようになりましたニコニコ

講習の申込みは現在6名です。
iPadサロンは毎月第2水曜日に開催しているので、今後も順次、在宅PC講習を進めていきます。

次回 iPadサロンは
12月9日(水)14:00~15:30 場所はN-Pocket会議室
1回2,000円 だれでも参加できます

iPadお持ちでない方でも、エヌポケットに用意してあります。
サロン参加者がスカイプやメールで交流を深めていますよハート

 ・使ってみたいな!と思われる方、
 ・持っているけどあまり活用できていないな!と思われる方
 ・ここが良くわからないな!と思われる方

ぜひご一緒にいかがですか?
  お申し込みは 浜松NPOネットワークセンターまで
   TEL・FAX: 053-445-3717
   E-Mail: info@n-pocket.jp
  

2015年11月18日

「想い」を生かせる働き方とは ~NPOの実態と労働環境を考える

NPOで勤務歴9年目の小林です。
15日は「NPOで働く」を考えるセミナーを開催。NPOのスタッフや理事、学校の先生や高校生3年生も参加しました。

前半は、浜松、名古屋のNPOで働く20~40代のスタッフが、NPOで働くようになった経緯、NPOで働くやりがいと大変さ、活動と労働の線引きについてパネルディスカッション。
きっかけは、リーマンショックで首になったガーンことだったり、会社勤めをしながらボランティア力こぶとして関わっていたことで声がかかったり、緊急雇用があって手伝っていたNPOに雇用されたり…と様々。働き方もフルタイムだったり、他の仕事と兼業だったり。

やりがいは、企業では組織の一員として決まった仕事をするだけだったけれど、自分で企画したり鉛筆、仲間と共に「こうなったらいいなチェリー」を実現することができる、それまでの職場では話題にもならなかった社会的な課題について話すことが増えて社会勉強にもなっている、NPOでは男女の役割分担や年功序列に関係なく働ける、組織が未整備だからこその「創っていく」楽しさキラキラがある、そんな話がでました。

NPOスタッフのパネルトーク

一方で大変なことは、やはり身分や待遇が不安定砂時計なこと。また「育ててもらう」ことが期待できないこと、やりたいことが大きく膨らみすぎ雪だるまて自分で自分の首をしめてしまうこと…などが出ました。
それは「活動か?仕事か?」の線引きにも関わってきて、休日のイベント参加などは自分自身のためにもなるから「活動(=無報酬)」でも気にならない人がいる一方、ボランティアと有償スタッフとの違いはドライに割り切って、活動は「行きたいと思えない時は休む!」という人もいました。オーバーワークスパナについても自分で管理しないといけないということですね。

ボランティアから入ったスタッフは、労働も活動(=自発的、やりたいこと)の延長に位置づけられる人が多いと思うのですが、稼ぐために就労している人にとっては、無報酬=強制?=ブラック労働??になりかねません。この線引きは人によって随分異なるので、雇用する側は気をつけなくてはいけない部分です。注目

NPOで働くことをキャリアとして活かせるか?という問いについては、企画する力やプロジェクトを運営する力、交渉したりコミュニケーションをとったりする力はNPOではとても鍛えられるので、様々なスキルとして売り込むことができるのでないか。起業する力がついた、という発言もありました。
まだまだ社会的な地位や評価は高くないかもしれないけれど、売れる強みは持っている!ちょきという若者たちの発言は頼もしかったです。NPOの現場で専門性を養って士業になった人もいました。

3人の話だけでも、NPOの多様な働き方、考え方が見えてきましたが、実費か/謝金か、最低賃金以上か/最賃以下か、自発的で柔軟性があるか/指揮命令系統や規定があるかによって、「労働者」「ボランティア」の捉え方、扱い方が変わってきます。
保険等が払えないから雇用でなくて謝金で、という話は時々ききますが、その“有償ボランティア”、違法になってませんか?危険という状況もあるので、注意が必要です。

後半は、特定社会保険労務士の家村先生に制度についてお話しいただきました。労働に関する法律は数多くあり、労働者性の捉え方も違うとのこと。工場労働者を想定していた部分も多いので、NPOのような多様な働き方に合わせるには法改正が必要、というお話でした。

NPOの労働はまだまだ課題がたくさんあって、簡単には解決できないことも多々あります。市場性がある事業(スポーツクラブなど対価が得られるもの)や制度による事業(介護や障害者支援)は収入が安定的なので、比較的安定した雇用が実現できますが、単年度の委託や助成金でやりくりしている団体は、雇用の資金と人の確保はホントに頭の痛い問題sosです。

若くて優秀な人材がNPOの現場で持続的に働けることができることが、NPO活動の底上げにもつながっていくので、持続可能な働き方や雇用の方法については引き続き議論していきたいと思っています。
浜松でもNPOで働くスタッフのネットワークが欲しいびっくりという声も届いています。 浜松でも作る?

今回は、名古屋のNPOスタッフでつくる「東大手の会」との共催。名古屋でも12月9日(水)19時~21時に「NPOのキャリア形成と労働法を考えるセミナー」を共催します。こちらでは、NPO職員のキャリア形成について議論し、今後のあり方について考えます。
どうぞよろしくお願いします!
  

Posted by ぽけ子 at 14:46Comments(0)市民活動支援

2015年11月07日

「想いを形に」人材養成塾 塾生募集開始しました!

長野県につながる広い市域となった浜松には、森林もみじという宝キラキラがあります。
本当は宝キラキラなのに、上手に生かせずたくさんの中山間地特有の課題下降を抱えています。

10年前にまだ天竜区と区名がつけられていないとき、市の新総合計画を策定するためのワークショップが開かれました。15名の市民たちが参加したワークショップで、

・人口減による農地などの荒廃が進む
・野生動物の増加
・公共交通機関が不十分
・高齢化で地域の助け合いが困難になりつつある
などの弱みガーンがだされました。

一方でこんな強みおすましも・・・
・優れた民俗芸能など伝統的な民族文化・祭りが多い
・地域での助け合いがまだできる
・天竜美林など森林が多い
・福祉の地域として生かしやすい

高齢化も進んでいますが、実はこんな強みを生かし、課題を解決しようと若い人たちが山に入り、自分たちの「こうなったらいいな」に取り組む姿が見られるようになりました。
山ならではの楽しくて元気の出る起業キノコ電波も試みられています。

私も、こんな地域のために何かしたいなハート、と思ったとき何をどうして、どのように動いたらいいかわからないけど、
でも何か自分にできることをしたい!と思う人は少なくないと思います。

そんな想いクローバーをもった人たちにぴったり。
12月から1月にかけて5回にわけたチェンジメーカー(社会変革の担い手)のための座学と、現場でのヒアリング活動が組み込まれた「想いを形に」人材養成塾(浜松市委託事業)が開かれます。
「想いを形に」人材養成塾 チラシ


何か社会的活動をしてみたいと思っている方、すでに社会的課題をみつけていて解決のためにどこから手を付けていいのかわからないと思っている方、そんな18歳から40代前後の若者たちあははを対象にした塾です。

認定NPO法人浜松NPOネットワークセンターのスタッフと、一般社団法人ハーサイズの代表理事道喜道恵さんが伴走者となってみなさんの学びと実践をフォローします。質問があったら、いつでもN-Pocketの事務所を訪ねてきてくださってOKですよ。

一回目となる12月5日(土・13時半~16時半)には、想いを共有する仲間づくり注目企画書づくり鉛筆などを手ほどきします。

二回目は、
皆さん覚えていらっしゃいますか。劣化ウラン弾の問題等を現地で、自分の目で確かめたいと渡ったイラクで人質になった今井紀明さんを。
イラクでの人質事件の後、「自己責任論」が世論を二分しました。帰国してからの彼の生活は想像を超えるものだったようです。しかし、現在は認定NPO法人D×Pの理事長として通信制高校学校の問題に特化した活動を仲間と元気に行っています。
その彼が塾生の皆さんとの座談会を開くために浜松に来てくれます。スタコラ
座談会のモデレーターはプロダクトリング株式会社代表取締役、フレクティブ代表の山本洋士さんです。
夜は、愛知県の若者も加わって交流会ナイフ&フォークが開かれます(希望者のみ)

3回目も地方創世の象徴的プロジェクトとして注目される徳島県の「神山プロジェクト」の実践者、NPO法人グリーンバレー理事長の大南信也さんと起業支援家である小出宗昭さん対談(公開講座)が用意されています。

4回目は企画書のブラッシュアップ、5回目は企画の発表会になります。

申込はN-Pocketまでです。20名の若者たちを募集しています。
わかものよ、きたれ!注目

申込先:浜松NPOネットワークセンター 
電話&FAX電話053-445-3717
メール手紙info@n-pocket.jp
締切:11月20日
定員:20名程度(5回の講座に参加可能な18才から40歳前後の方)
受講料:無料  


Posted by ぽけ子 at 17:17Comments(0)イベント案内市民活動支援

2015年11月05日

「NPOで働く」を考えるセミナー

NPOで働く若者たちから、こんな声が聞こえてきました。

・・・元々ボランティアをしていて、職員に空きができてNPOに就職。
仲間と「こうなったらいいな!」の夢を実現できるのがやりがい。
大企業にはない魅力だけど、給与は以前の半分。
親元にいて独身の20代だから、できるけど・・・・・・


多様な社会を支えるNPOの活動を、次世代に手渡すためには、
安心して活動できる環境づくりが早急に必要です。

“有償ボランティア”って言葉もあるし・・・
謝金? 雇用? あなたのNPOは大丈夫?

「有償ボランティア」という言葉は、あいまいな考え方がいっぱい。
多様な働き方を要求されるNPOで、持続可能な労務管理とは?
そもそも「活動」なのか、「労働」なのか??

NPOのスタッフや理事、労務専門家とNPOの働き方を検証して意見交換。
次世代に手渡すために、よりよい労働環境を提案します。

技術指導ゴミ片付け
専門的な技術指導から、イベントの裏方でゴミ片付けまで。多様な働き方はNPOならでは。

「想い」を生かせる働き方とは
~ NPOの実態と労働環境を考える ~

日時:2015年11月15日(日)15:00~17:00

場所:クリエート浜松 4F 特別会議室(浜松市中区早馬町2-1)

内容: 話題提供 わたしたちって活動者?労働者? 
  話し手:NPOで活動する理事や若者
    朝倉 邦博(NPO法人 浜松市男女共同参画推進協会 事務局長)
    定森 光(NPO法人 ささしまサポートセンター 事務局次長)
    中尾 さゆり(NPO法人 ボランタリーネイバーズ 理事)
    井ノ上美津恵(浜松NPOネットワークセンター 代表理事)
  聞き手:小林めり(浜松NPOネットワークセンター 事務局長)

  講演 NPOの働き方と労働法 「次世代に手渡していくために」
   家村啓三氏(特定社会保険労務士・行政書士・明治大学非常勤講師) 

主催:認定NPO法人 浜松NPOネットワークセンター・東大手の会

申込:浜松NPOネットワークセンター(N-Pocket)
   TEL&FAX 053-445-3717  E-mail info@n-pocket.jp
   お名前、所属、連絡先をお知らせください。

*同じテーマのセミナーが名古屋でも12月9日(水)に開催されます。
NPOのキャリア形成と労働法を考えるセミナー(愛知)

お針子田んぼ
イベントにつかうグッズのお針子をしたり、参加者と共に汗を流したりするのも仕事の一つ。
  

Posted by ぽけ子 at 17:48Comments(0)イベント案内市民活動支援

2015年11月04日

遺贈・相続寄付をNPOで受けるためには?

准認定ファンドレイザーの小林です。
昨日は静岡市で「遺贈・相続寄付を考えるセミナー」を開催。
伊東から湖西までの市民活動支援センターや認定・仮認定のNPO法人が参加しました。

この企画は長年温めてきたもの。私が他県のNPOで遺贈を受けたことや、会員団体が大口寄付の遺贈を受けたこと、理事の早坂さんが全国のNPOで遺贈事例を調査したことが積み重なり、静岡でも遺贈や相続寄付をNPOに!というムーブメントを作りたいと思って企画しました。

しかーし。ファンドレイジングの全国大会ではここ数年「遺贈」は大注目目キラキラなのですが、静岡では「遺贈えー??」と一向に盛り上がりません汗
まずはそのしくみの説明と事例の紹介からということになりました。
資料

まる(青)税理士・行政書士でN-Pocketの理事でもある早坂さん
いぞう遺贈というけれど、普段の活動の中でのコミュニケーションの密度の濃さや活動内容等の情報発信がきちんとされているかが問題。最低限それができていればこそ、遺贈先として選ばれる。寄付を増やす取り組みは、支援センターの力量UP上昇も大切だけれど、多くの場合に相談先となる宗教関係の方と協働することも必要では、とのことでした。

まる(青)認定NPO法人 高木仁三郎市民科学基金の菅波さん
原子力研究第一線の道を離れ、市民科学者として生涯を尽くした高木仁三郎さんの遺言より設立したファンド。高木さんの遺産3000万円と偲ぶ会の参加者のカンパ5000万円を元に、15年間で3億5500万の会費と寄付を集め、1億5710万円の助成を実施しています。
助成は1件につき数十万円規模ですが、他の助成や研究費を取りにくい、大学や企業がやらない(やれない)ような「市民の科学」を応援するファンドの役割や意義、成果についても紹介がありました。

経営は非常に厳しいsos時期もありましたが、2006年に認定法人になって持ち直し上昇、皮肉なことに3.11以後は遺贈や寄付が大幅に増えロケット、社会からの期待キラキラも上がっています。
寄付については、収支構造を詳しく分析・把握し、お礼をすべきかお願いをすべきかを判断し、できるだけ迅速で正確な事務鉛筆を心がけているそうです。色々勉強になりました!

まる(青)ディスカッション「NPOの信頼はどこで見る?」
人生最後の思いお宝を託すのに、いいかげんに使われたり、団体が無くなってしまっては困ります!
信頼性を確認するには、支援センターでは、内閣府のNPOポータルサイトで定款や事業報告、会計報告を見ると言います。でも理事の名前が見られないのが残念。団体自身のサイトで理事名+肩書の情報公開があるとよい。事業報告書もたった一枚ですませているところは活動が見えてこない、という話も。

まる(青)今後増えてきそうな山林日の出や空き家家睡眠の寄付
山林と土地は別物。団体の事業目的になければ、木材や土地として活用するのは難しいし、税金や売却益も計算しないと。
空き家については、特定公益増進法人と認定 NPO法人に対して、「みなし譲渡」に関わる法的な改善対応が必要、とコメントいただきました。


今後は、遺贈・相続寄付について、わかりやすいパンフレットを作り、そこに相談先として参加した支援センターや、信頼のおける寄付先として認定・仮認定法人のリストなどを掲載して、全県で使えるものを作っていきたいと思っています。
NPOへの寄付は1団体で取り組むのは大変。お互い協力して「寄付は地元のNPOへ」キャンペーンをしていきたいし、そのためにはNPOの活動への「共感」と団体への「信頼」が大きなカギだと思います。

絶好の行楽日和(静岡は大道芸の真っ最中!)に、セミナーに来ていただいた講師と参加者の皆様、どうもありがとうございました。
  

Posted by ぽけ子 at 19:44Comments(0)市民活動支援