2018年03月20日

浜松市、磐田市で子どもの部活費の支援があります

事務局長の小林です。

昨年2月に設立した一般財団法人 日本エジミウソン財団からの子ども支援「部活動支援事業」の情報です。

浜松市、磐田市で4月に中1になるお子さんに、部活動の支援があります。
対象は、H29年度に就学援助で「準要保護」になっている家庭。
公立中学校の部活動(今回はサッカー、野球、バレーボール+ソフトボール・卓球・テニスが追加!)で使う用具・用品、遠征費用の一部を支援します。上限は1人20,000円まで。
申込書はこちら
申込〆切は5月18日。支給は5月末の予定(現金振込またはクーポン券郵送)。先着100名まで。(〆切が伸びました!)

申込・問合せ:一般財団法人 日本エジミウソン財団
平日10:00~18:00 担当:和久田
Tel.053-458-3775 Fax.053-458-0868 E-mail:info@fundacaoedmilsonjapan.org

部活に入りたいけれど、費用がかかるからどうしようえーん…と迷っていた子どもに朗報キラキラです。
今回、初めての助成なので部活の選択肢が少ないですが、もし新中1の方が周囲にいたら、ぜひお声かけしてみてください。
edimilson


先日は、学習支援をしていた方が「合格花しました!ちょきと親子で事務所に挨拶に来られましたが、晴れやかな笑顔ニコニコニコニコにスタッフ一同で「わぁ!よかった、おめでとうくす玉くす玉。本当に嬉しいお知らせキラキラでした。

今日は「〇〇高校に合格したけれど、制服帽子がないかしら?」という相談に、関係者があちこち繋いでくださり、制服と体操服をお渡しすることができました。こちらも「高校がんばってねハート。元多文化のスタッフが繋いでくれた縁でした。

他にも、支援していた子どもたちの合格花のお知らせが続々。丁寧に伴走してくださった学習支援の先生方にも感謝の気持ちハートでいっぱいです。ありがとうございました。
新しい年度をきっかけに、子どもたちが新たなスタートロケット、新たな挑戦力こぶができますようにびっくり
  

Posted by ぽけ子 at 19:50Comments(0)子ども・フードバンク

2018年03月14日

見えない・見えにくい人と一緒に開くUD料理教室

スタッフの島田です。

3月11日(土) 浜松市の”みんなで広める!UD提案事業”
「見えない、見えにくい人と一緒に開くUD料理教室」を開催しました。

小学生・高校生・男性・女性・高齢者・視覚障害者、33人が一緒に6品を作りました。
スタッフを含め、38人が参加して楽しい料理教室ナイフ&フォークとなりました。

まる(赤)ユニバーサルデザインの説明のあと、工夫された料理器具を紹介

見えにくい人にも使いやすい目キラキラ
・ 表裏が白黒になっているまな板
黒地に白いスケールが表示されているまな板
音声ガイドの電磁調理器、測り
・ 底が平らな計量スプーン
 (テーブルに置いて使えるので片手パーしか使えない人も使いやすい)
・ 点字付きトーキングタイマー
・ 200CC、100CC、50CCに分かれた計量カップ
などなど
計量スプーントーキングタイマー黒しゃもじ

まる(赤)グループごとに料理開始
点字レシピを読んで、手順を覚え、料理を始める人
 点字レシピ
盲ろう者に『手書き文字注目』で周りの状況を伝えます
小学生は初めて見る手書き文字指点字にびっくりびっくりしていました。
 手書き文字
はじめて料理をする人も
 

まる(赤)試食と意見交換会
美味しい料理ができましたおすまし
料理

最後に参加者のみなさんから感想を聞きました。
  • 視覚障害のひとが上手に包丁を使っている事に驚きました。

  • 弱視の人には黒いまな板が使いやすいんだ!

  • 臭いで焼き加減を判断する事もあるんだ!

  • 包丁が傾いていた事を教えてもらって、自分の癖がわかりました(視覚障害者)


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Posted by ぽけ子 at 10:02Comments(0)ICTによる社会参加支援

2018年03月12日

子どもの貧困シンポジウム報告「分科会 高校のキャリア支援と校内カフェ」

「ほっとけない!子どもの貧困2018 シンポジウム」C分科会担当の小林です。

ここでは「高校のキャリア支援と校内カフェ」がテーマでした。
N-Pocketでは昨年10月から4回、高校での「校内カフェ」をお菓子や寄贈食品の提供などで支援してきた縁で、定時制高校の中村先生と、地域若者サポートステーションかけがわの池田さんにお話ししていただきました。

定時制というと、以前はやんちゃな子や年上の生徒が多く、働く人が行く高校というイメージでしたが、今は不登校経験者や外国ルーツの子が多く、様々なハンデ(≒リスク)を抱えている生徒が多い学校でもあります。中には世帯の主たる収入獲得者として家計を支えている子もいたりします。

だからこそ、就労は貧困の連鎖を防ぐという意味でも重要です。新居高校では、正規で就職できる確率が一番高い「新卒」時にしっかり就職を決めることを目標に、総合の時間を使って4年間かけて就職指導、キャリア支援を行っています。特にアルバイトを推奨して、その経験を就職活動の強みとして活かしているとのこと。
でも、高校の先生だけでは限界があるので、就職相談のプロやサポーターに入ってもらっています。

高校入学から先のキャリアでは、高校中退したり、専門学校や大学進学に進学しても中退したり、就職しても退職してしまったり、ストレートで就職継続している人は41%と、なんと半数を切っている!中退・退職・転職というジグザグな人生な人の方が今は多いのです。
そういった場合、どこに相談するか?どこで学び直し、再就職をするか?学校というルートを一旦外れてしまうと、セーフティネットが日本ではまだまだ脆弱です。

高校生は公的な相談窓口なんて知らないし、知っても行きにくい。だから、ふらっと立ち寄ってお菓子イチゴや食べ物珈琲をつまめるスペースをつくって、そこに来た子たちと雑談していく中で、進路や生活の悩みを拾っていくのが「校内カフェ」というしくみ。
先生でない外部の人とつながるきっかけとして、大阪や神奈川で始まった手法です。
池田さんは、高校生と会話をする「雑談力スピーカー」のコツや、何をサインとして汲み取るかも伝授してくださいました。
よりみちカフェ

カフェを4回試行してみて、情報の共有や個人情報の扱いなどの課題も見えてきました。今後はカフェの運営に地域の大人もボランティアで関わってほしいと考えていると中村先生。これは市民や支援団体にとっても、定時制高校を知るチャンス。このような手法があちこちの学校に広がって、気軽に相談できる体制ができることも期待したいです。
「子どもの貧困対策」というと、学習支援や子ども食堂が注目されがちですが、高校や就労の支援も視野に入れていただけると幸いです。
  

Posted by ぽけ子 at 11:00Comments(0)子ども・フードバンク

2018年03月01日

ほっとけない!子どもの貧困 シンポジウム報告「基調講演」

事務局長の小林です。
2月25日に「ほっとけない!子どもの貧困2018 シンポジウム」を開催しました。午前の部は87名、午後の部は84名の参加があり、多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。

昨年は午後開催だったのですが、時間が短かくて未消化だったのと、「これから活動したい」人と「活動を始めてスキルアップしたい」人とニーズが分かれていることから、午前に入門編として基調講演を、午後は実践報告で具体的に、と構成してみました。

午前の部は、自立生活サポートセンター・もやいの代表である大西連さんに、「子どもの貧困~見えない貧困とその背景にあるもの」と題してお話いただきました。
大西さん「僕のルーツは浜松にあって…」と掴みもバッチリ、様々なエピソードや笑いも交えながら、「貧困」という言葉の定義、ここ20~30年の社会の変化、具体的な数値やデータ鉛筆を提示しながら、「見えにくい貧困」に迫っていきます。

最低賃金×フルタイムで働いても静岡では月13万3千円、年収160万円なこと。非正規労働が特に若い人に拡大して、社会全体が低所得化している。あ~あるよね!えーんマクロの問題では共感されるけれど、個別の話になると「それって自己責任では?ムカッという見方になりがち。貧困が構造的な問題でありながら、個人の話だと感じられるものが違うことは、思い当たる節のある人も多かったようです。

子どもの貧困対策は、投資的側面で語られがちですが、SDG'sなど国際的には「権利」の見方が強いとのこと。
自己責任論が強いと声をあげられないし、自己責任では解決しない。地域のなかで「支え合い」をつくっていくことがカギ、と結んで終わりました。
大西さん講演

参加者アンケートでは「わかりやすかった」「もっと聞きたかった」と大変好評ラブでした。昨年7月にも浜松であった大西さんの講演をきいたのですが、内容がグレードアップキラキラしていて、2時間があっという間でした。大西さん、ありがとうございました!


書籍コーナーは「僕の本、売れないので…」と遠慮がちに6冊しか著書を持ってこられなかったのですが、即売でした!
すぐそばにある貧困

大西さんが3年かけて書いた本。若者の目から見た率直な疑問や驚き、戸惑い、そのドラマに引き込まれて私は一気読みロケットでした。イケメンの若者、猫が家族の野宿者、暴力団の元団員…様々な貧困の姿が描かれています。背景の説明やデータもあって、貧困問題の入門書としておススメです。
高校を出てアルバイトをしながらボランティアで関わり、有給スタッフにスカウトされ、現在はNPOの理事長というNPOキャリアとしても興味深いものでした。

(午前の部はここまで。午後の部につづきます。)

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2017/06/27
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Posted by ぽけ子 at 17:16Comments(0)子ども・フードバンク