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2013年12月20日

高校進学ガイダンス2013

多文化事業担当の小林です。
12月8日は、2004年から毎年行っている「外国をルーツにもつ子どもと保護者のための高校進学ガイダンス」を開催しました。
今年は、初めて東区で開催しました。これまで浜松駅周辺や西区の大きな商業施設で開いてきましたが、東区や浜北区方面は支援が少なく、中心地までも遠いのでぜひ、という声がありました。

申込が30件ありましたが、そのうち来たのは10家族…。準備段階でどの言語の通訳を何人お願いするかは、毎年難しいところです。
また、当日来る人も多く、結果的に子どもが17名、保護者が20名、支援者などの見学者が7名、教員・通訳・ボランティア・スタッフを含めると、合計64名の参加がありました。

ガイダンス1
中学校の先生のお話。

ガイダンス2
高校の先生のお話。

ガイダンス3
今年の体験談は、高校生1名、大学生2名に加え、社会人3名も登場しました。

「敬語が大変だった。何もしなくても進級や卒業ができた中学とは違って、高校は不安もあった。今は幼稚園の先生になるため大学で学んでいる。自分が学びたいことがあるなら、先生は相談に応えてくれる。頑張れ!」

「8歳で来日。中学の時は吹奏楽部でがんばっていた。姉の行っている公立のインターナショナルクラスに進学した。課題が多く大変だし、部活で帰りも遅いが、5人の少人数クラスでとても楽しい!最初は日本語は全くダメだったけど、今は大丈夫。」

「5歳で来日。小さい頃は日本語とポルトガル語の区別ができなかった。日本語は不自由しなかったが、母語を忘れないよう支援を受けた。途中帰国で勉強に空白ができたが、塾にも行って高校に受かった。リーマンショックで大学進学は悩んだが、今は授業料免除の大学に通っている。」

「13歳で来日。言葉全くわからず、毎日学校から帰ると泣いていた。なぜ日本に連れてきたと親を責めた。姉の進路で悩む家族を見て自分のことも考えた。担任のお父さんに日本語を毎日教えてもらい、必死に勉強して外国人枠で高校に進学できた。」

「リーマンショックで大学の学費が払えず、休学して学費を稼いで復学した。外国留学もして、英語の先生になる夢を持っている。今は好きな仕事ができている。」 ←これはうちのスタッフおすまし

様々な困難を乗り越えて、がんばって夢を実現したという体験談は、子どもや保護者だけでなく、支援者の心にも勇気力こぶを与えたのでは。ハート

ガイダンス4

最後に残ったメンバーでパチリ!ありがとうございました!!

今回、不登校のための進学ガイダンスを開いている方と特別支援教育に関わっている方に「進学ガイドブックがよくできている。ぜひ使わせてほしい」と言われました。毎年、修正を加えながら多言語で作っているガイドブックは、外国人だけでなく、日本人にとっても有用なようです。ちょき ぜひ活用してください!許可はいりませんが、感想をいただけると大変嬉しいです。にっこり

このガイダンスやガイドブックは、市教委・県教委の協力は得ていますが委託事業ではないので、NPOが資金お宝を獲得して行っています。今年も浜松国際交流協会、三井物産のおかげで、なんとか開催できましたが、毎年資金繰りに苦労しながらやっています。
この事業を始めたのは、現場のニーズを反映した情報提供をしたい!という思いからでしたが、NPOががんばることで、行政に「NPOがやっているから、予算は必要ない」と思われてしまうことにジレンマも感じています。
このような事業は民間で行うべきか、税金を使って行うべきなのか?よりよい形で持続させていくために、考えていかないとと思っています。


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