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2013年09月10日

NPOが事業をする時に考えること

事務局長の小林です。
秋になりましたね。そろそろ来年度の助成金を考えるシーズンです。
事業を申請する際には
①社会的ニーズに応えるものか ②団体のミッションに合っているか ③遂行できる内容か(スタッフの力量に合っているか) ④予算が見合っているか ⑤やりたい事業であるか
ということをじっくり検討します。
ニーズのないことをやっても価値がないし、ミッションに合わないことをやると団体の方向性がおかしくなります。また予算やスタッフの力量に合わないものをやると、後で非常にしんどい思いをすることになります。

「やりたいこと」というのは「好きなことハート」とはちょっと違って、「これを今やらなくては!パンチという使命感、熱い思い炎です。
NPOの活動は、行政や企業がやらない(やれない)、簡単ではない、儲からないことも多く、「やりたいことをやってお気楽音符」ではなく、むしろ「手がかかって大変汗」なことも多いのです。その大変さを補うのが「やらねば!」という思いで、これが活動の原動力力こぶになるわけです。

助成金の申請は、①~⑤までの条件を盛り込んだ形で書くことができますが、難しいのが行政の委託事業
事業内容がほぼ固まっているものは、手を挙げるかどうか悩むこともしばしばです。年度の途中で、スタッフの仕事が既に埋まっている場合は、きちんと遂行できるかどうかも慎重に検討しないといけません。何でもかんでも委託を受けられるわけではないのです。
資金獲得にはいつも苦労しているNPOですが、社会的に意義のあるクオリティの高い活動を持続的にやっていくために、お金より他に優先するものがあるのは「非営利組織」だからこそ、なんです。

行政との協働事業は、「現場の声を反映させて、ニーズに応える公共サービスを創り出す」というNPOならではの役割があります。よりよい事業にするためには、行政担当者の方には事業内容、仕様書を作る前段階で相談していただけるとありがたいです。せっかく声をかけていただいても、内容が確定していて「この内容では…涙」ということもあるので。(そもそもプロセスを共有しない委託は「協働」とは言えないし…)

NPOが「安くて便利な下請け」にならないよう、NPOセクターの地位向上上昇につなげていくことも考えていかねばと思っています。また、こういう話をNPOのCEO会議でもやっていきましょう。


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