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2015年11月04日

遺贈・相続寄付をNPOで受けるためには?

准認定ファンドレイザーの小林です。
昨日は静岡市で「遺贈・相続寄付を考えるセミナー」を開催。
伊東から湖西までの市民活動支援センターや認定・仮認定のNPO法人が参加しました。

この企画は長年温めてきたもの。私が他県のNPOで遺贈を受けたことや、会員団体が大口寄付の遺贈を受けたこと、理事の早坂さんが全国のNPOで遺贈事例を調査したことが積み重なり、静岡でも遺贈や相続寄付をNPOに!というムーブメントを作りたいと思って企画しました。

しかーし。ファンドレイジングの全国大会ではここ数年「遺贈」は大注目目キラキラなのですが、静岡では「遺贈えー??」と一向に盛り上がりません汗
まずはそのしくみの説明と事例の紹介からということになりました。
資料

まる(青)税理士・行政書士でN-Pocketの理事でもある早坂さん
いぞう遺贈というけれど、普段の活動の中でのコミュニケーションの密度の濃さや活動内容等の情報発信がきちんとされているかが問題。最低限それができていればこそ、遺贈先として選ばれる。寄付を増やす取り組みは、支援センターの力量UP上昇も大切だけれど、多くの場合に相談先となる宗教関係の方と協働することも必要では、とのことでした。

まる(青)認定NPO法人 高木仁三郎市民科学基金の菅波さん
原子力研究第一線の道を離れ、市民科学者として生涯を尽くした高木仁三郎さんの遺言より設立したファンド。高木さんの遺産3000万円と偲ぶ会の参加者のカンパ5000万円を元に、15年間で3億5500万の会費と寄付を集め、1億5710万円の助成を実施しています。
助成は1件につき数十万円規模ですが、他の助成や研究費を取りにくい、大学や企業がやらない(やれない)ような「市民の科学」を応援するファンドの役割や意義、成果についても紹介がありました。

経営は非常に厳しいsos時期もありましたが、2006年に認定法人になって持ち直し上昇、皮肉なことに3.11以後は遺贈や寄付が大幅に増えロケット、社会からの期待キラキラも上がっています。
寄付については、収支構造を詳しく分析・把握し、お礼をすべきかお願いをすべきかを判断し、できるだけ迅速で正確な事務鉛筆を心がけているそうです。色々勉強になりました!

まる(青)ディスカッション「NPOの信頼はどこで見る?」
人生最後の思いお宝を託すのに、いいかげんに使われたり、団体が無くなってしまっては困ります!
信頼性を確認するには、支援センターでは、内閣府のNPOポータルサイトで定款や事業報告、会計報告を見ると言います。でも理事の名前が見られないのが残念。団体自身のサイトで理事名+肩書の情報公開があるとよい。事業報告書もたった一枚ですませているところは活動が見えてこない、という話も。

まる(青)今後増えてきそうな山林日の出や空き家家睡眠の寄付
山林と土地は別物。団体の事業目的になければ、木材や土地として活用するのは難しいし、税金や売却益も計算しないと。
空き家については、特定公益増進法人と認定 NPO法人に対して、「みなし譲渡」に関わる法的な改善対応が必要、とコメントいただきました。


今後は、遺贈・相続寄付について、わかりやすいパンフレットを作り、そこに相談先として参加した支援センターや、信頼のおける寄付先として認定・仮認定法人のリストなどを掲載して、全県で使えるものを作っていきたいと思っています。
NPOへの寄付は1団体で取り組むのは大変。お互い協力して「寄付は地元のNPOへ」キャンペーンをしていきたいし、そのためにはNPOの活動への「共感」と団体への「信頼」が大きなカギだと思います。

絶好の行楽日和(静岡は大道芸の真っ最中!)に、セミナーに来ていただいた講師と参加者の皆様、どうもありがとうございました。


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