大人の社会科見学 福祉ツアー~食べて買って社会貢献!

ぽけ子

2016年10月04日 19:38

事務局長の小林です。
昨日は「大人の社会科見学♪ バスツアー福祉編」へ
福祉事業所の多くは月~金に開所なので、平日のツアーに人が集まるか心配でしたが、11名が参加しました。

今回はもう一つのテーマ「食べたり買ったりで活動を応援(=社会貢献)」もあって、参加費は無料だけど、お財布は忘れないでね!というツアー。


浜松駅を出発して、はじめに半田町にあるパン屋「ミントの家」へ。
思いがけず作業場も見させていただくことになり、障害のある方たちがシール貼りをする様子を見学。
30種類ぐらいのパンがあり、様々な福祉施設へ配送や、出張販売をしているとのこと。
「朝食食べてこなくてお腹すいた~」とパンを買ってぱくっなんて人も。

次に訪れたのは、同じ町内の施設「ウイズ半田」
NPO法人六星の代表の斯波さんに視覚障がいのお話を伺いました。
「視覚障害」と言っても、全く見えない人(全盲)は15%、見えにくい人(弱視)の「見えづらさ」は人それぞれ。知的障害もあるケースも増えているが、重複障害もウイズでは積極的に受け入れているとのこと。また生まれつき視覚障害のある人は約1/3で、中途失明の方が2/3を占めるそうです。

 
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作業の見学では、様々な工夫をこらした手作りの「治具(じぐ)」に一同「なるほど~~」。
例えば、点字名刺は上下表裏がわかるよう左下にくぼみがありますが、それはこんな治具で穴を開けているんです。
右は段ボールで段差をつくり、正しい場所にまっすぐハンコを押す道具。

道具があれば、見えなくても触って作業ができるんですね ←これ、見える人にも便利な道具

浜松市報や4年に一度の電話帳の点字印刷では、手際よく次々と印刷していました。
 
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視覚障害者というと「点字」を想定しがちですが、点字が読めるのは1割ぐらいの方で、最近は音声で読み上げるCD版のニーズが多いとのこと。今はPCやタブレットも「音声読み上げ」ができる時代ですから。

そして、お昼はカレーガーデングレースへ。
私は彩り鮮やかなドライカレーを頂きました。


グレースカレーを食べたAさんの額は汗びっしょり
薬膳カレーのスパイスは代謝向上に即効性あり

NPO法人トータルケアセンターの代表、安間さんのお話は、様々な障害のある人と出会い、住む場所や仕事がない人たちをどうしよう?という所から。持ち出しで始めた小さな事業から、グループホームやレストランなど多様な事業にどう展開していったか。働く人のゴールは必ずしも「一般就労」ではなく、その人に合った働き方でよいといった考え方も語ってくださいました。


カレーとお話を堪能した後は、東区にある「工房いもねこ」へ。NPO法人ドリームフィールドの代表、大山さんが案内してくださいました。美味しそうな甘いお菓子の香りが漂う工房で働く人たちの労働時間、シフトや頻度、作業内容は人によって実に多様。

そこから移動して「雑貨カフェいもねこ」は、入った瞬間に「わ~~」と歓声が。
ネコづくしのグッズに、ネコだらけのスイーツ。そして生きたネコ、はるちゃん



大山さんには、学校に適応できない子どもたちとの出会いに始まり、フリースクールをつくり、働く場所を作っていったこと、「のんびり、まったり、ゆる~い」居心地のいいカフェにしたくて「いもねこ」と名づけたこと、アメリカの教育や社会制度との比較まで、お話いただきました。
「あれ・・・大山先生」という、元教え子との再会も!

 
こんなかわいいスイーツをいただきました♪ あ、私が食べたのは1つだけですよ!

今回、5つの福祉施設を見学しましたが、退職シニアの方、福祉の就職を目指す学生・若者、ブログで見つけた!という方、障害当事者の方、他分野のNPOの方など、様々な方が参加してくださいました。
「まとめてこれだけの施設を見られたのは貴重な機会」「立ち上げから施設運営までのプロセスや熱い想いが伝わった」「作業しやすい道具の工夫が素晴らしい」といった感想が寄せられました。
また「障害のある人も同じように働いているんだなと思った。個性を活かしていける場をもっとふやせるといい。」という声もありました。

「遠足みたいで楽しかった!」という人も。私も楽しかったです♪


「次のツアーは何?」という声もありましたが、今年のツアーは2つでおしまいです。今年は初の試みだったので。

今回、見たり食べたりしたこと、聞いた話を周りの人たちに伝えていただけると嬉しいです。
「こんな人たちが働いていてね~」「美味しいカフェに一緒に行こう!」と。
関係団体や参加者のみなさま、どうもありがとうございました

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