災害時における外国人の対応は?

ぽけ子

2015年12月15日 15:17

事務局長の小林です。
12月12日~13日は静岡で開かれた「第11回静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練」に今年も参加してきました。 → 図上訓練まとめサイト

大澤さん、写真いただきました~。

私はこれまで災害支援の経験がなかったのですが、今年10月に常総市の水害現場で茨城NPOセンターのたすけあいセンター「JUNTOS」に4日間行ってきました。
常総市はブラジル人をはじめとする外国人労働者が多い町で、災害時における外国人の対応についても考えさせられました。

JUNTOSでは、多言語のA4かわら版や多言語のFM放送で情報発信したり、通訳が避難所に行ったりしましたが、発災から5週間が経っても「情報が来ない!」というブラジル人が複数いました。紙、ラジオ、SNS、口コミ、あの手この手を駆使しても、情報を届けるのはなかなか難しい…。

今回の図上訓練でも、静岡県西部は外国人集住地域なので、要援護者として外国人が話題になる市町が多かったです。
浜松市では災害時に多言語支援センターができることになっていますが、翻訳には時間がかかり、通訳は人数の制約もあります。
なので、翻訳・通訳に頼るだけでなく、誰でも使える「やさしい日本語」を知っておくことがおススメです。 → やさしい日本語 リンク集

例えば、
倒壊 → 建物が壊れる
避難 → 安全なところに逃げる
停電 → 電気が使えない
断水 → 水が出ない
安否 → 人が大丈夫かどうか

これらは普段使わない単語なので、非ネイティブには分からない。
逆に、ちょっと言いかえれば、伝わる可能性が増える。
在住外国人は、外国語でなくても「やさしい日本語」ならコミュニケーションが成り立つんです。

私も海外に住んでいたことがありますが、災害や病気の時は知らない単語が飛び交って、余計に不安でした。
そういう不安も理解して、丁寧に情報伝達していくことが必要かと。

また、外国人は若くて元気な人も多いので、情報が理解できれば支援するマンパワーにもなってくれるはず!常総市の水害でも人やペットを助けるのに、外国人が活躍したニュースもありました。

防災・災害に関わる多言語情報のリンクもまとめてあります。
避難所の多言語表記などは、予めプリントアウトして備えておくといいですね。

大きな災害時には、悪質なデマが回ることがありますが、「そんなことはないよ!」と断言できる、顔の見える関係をつくっておくことも大事。同じまちに住む隣人同士、国籍やルーツに関係なく助け合える存在であってほしいと思います

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