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2013年06月03日

2013年度の総会と記念講演会

事務局長の小林です。
5月25日は総会を行いました。正会員20名(+委任状9名)、賛助会員3名、スタッフ・インターン10名の33名の参加がありました。
2013soukai

N-Pocketの事業は多岐に亘るので、事業報告・決算報告だけでもボリュームたっぷり満です。その中から、昨年度の新事業として「ジョブコーチ・アドバイザー派遣事業」と「外国人学校児童生徒進路相談事業」について、詳しく報告しました。

今年度の予算については、「赤字予算」になりましたが、NPOの予算では赤字もあり」なんです。
これは、予定していた助成金が取れなかったので(涙)、これまでプールしていた財産の一部を今年度の事業に「投資」するということです。どうしても取り組みたい活動に対しては、NPOはこんな方法もとります。
それが可能になるような資金(2010年にいただいた国際交流基金の地球市民賞・200万の賞金)があったおかげです。感謝です。貴重な資金お宝、なんとか成果をあげられるよう、がんばります。

続いて、講演会「3.11 仙台から 東日本大震災と社会教育」を行いました。
石井山先生講演

講師の石井山竜平先生は、現在東北大学にいますが、静岡大学にいた時に、社会教育実習でたくさんの学生さんをN-Pocketの活動に参加させてくださりました。

今回は、東北における被災者・支援者・学生、それぞれの多様な「学び」の事例を紹介。さまざまな思いの中での復興計画、実際に行われた三本塚での状態調査の取り組み(「明日の三本塚を考える会」の定例会サイト)に話が及びました。
私たちの想像を超える「復興の難しさ」を解説しつつ、被災者の声を丁寧に聞き取り調査し、その中で「被災者の“日常”の変質をとらえる」「“私”はという主語を束ねて、“私たち”にしていく」「一人一人が切実だけれど、表に出せない問題を、共有していくことが村づくり、まちづくりになる」という話が印象的でした。

互いの存在に学ぶ「共同学習」という言葉は、1960年代から使われてきたそうですが、問題の渦中にある当事者が、学習欲求を持って自ら学びの場をつくっていくということは、今まさに東北のあちこちで起きていること。また、被災者の話を聞くことで支援者が元気になる、被災者は「支援される」だけの存在でなく、被災者から学ぶべきことがたくさんある!と。
東北の日常に思いを寄せること、震災現地からいらした先生のメッセージを私たちは受け取ることができました。熱い90分の講演でした。

「当事者のために」ではなく「当事者と共に」のN-Pocketの姿勢とも非常に共通するところがあり、NPOによる「学びの場をつくる」「互いに学びあい、自ら社会を動かしていく」という活動の意義を、改めて考えさせられました。
講演後に本を買い求め方々が続出した石井山先生編著の「東日本大震災と社会教育」、共著で書かれた「NPOの教育力」「NPOと参画型社会の学び」も再度、読み直してみようと思います。

先生が会場で読み上げたい、と言われた武藤類子さんのスピーチはハイロアクションのサイトに載っています。2011年9月19日に明治公園で開催された「9・19さようなら原発集会」でのスピーチです。
以下はその一部です。

    ・・・・・
   毎日、毎日、否応なくせまられる決断。
   逃げる、逃げない?
   食べる、食べない?
   洗濯物を外に干す、干さない?
   子どもにマスクをさせる、させない?
   畑をたがやす、たがやさない?
   なにかに物申す、黙る?
    ・・・・・・・


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