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2012年12月04日

高校進学ガイダンス2012

多文化共生担当の小林です。
12月1日は「外国をルーツとする子どもと保護者のための進学ガイダンス」を開催しました。
参加者は子どもが14名、保護者が23名、関係者15名、講師・通訳・ボランティアが22名、計74名の参加がありました。森町や島田、三ヶ日からの参加もありました。
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まず、中学校の先生が、高校に行くには、調査書、学科試験、面接に合格していかなければ、という話から。部活の頑張りも大事な要素になるということは、日本ならではの観点。各言語の通訳を通して、そんなことを伝えて行きました。
保護者の方へのお願いとして、1)入試に際して、不安を抱える子どもたちの心を支えてください。2)健康管理をしっかりと。特に朝ごはんを食べさせて朝型の生活を。3)子どもたちに経済的な心配をさせないで。土壇場になって「お金がないから」と進学を諦めさせた例を思い出し、声をつまらせて、先生は会場の親たちに訴えました。

高校の先生からは、中学と違う点を説明。高校には支援員や通訳はいない。取り出し授業をする高校は少ない。欠席が多いと進級や卒業ができない。成績が悪いと履修が認められない。学費も納めないと除籍…などなど。高校は自動的に学年が上がる義務教育と違って、厳しいということが伝わったでしょうか。

次は先輩たちの体験談。
「中学を卒業して家庭の事情で就職。けれど一昨年勉強したくなって、20代半ばで定時制の高校へ入学。役所で通訳として働きながら通っています。」 というSさん。

Eさんは「中学はツマンナイーと思っている人〜?」と後輩たちに質問。「私は中3の時ほとんど学校に行かなくて、郵便局の"ゆう”が書けなかったし、分数の計算もできなかった。教会の牧師さんから『高校へ行くことがあなたの未来を拓くことになる』と言われ、支援を受けて通信制の高校で頑張った。だから、みんなも諦めないで!」と。

Wさんは「小中学校では嫌いな漢字をやらなくても、学年は上がっていった。外国人はやらなくていい、って感じだったけど、途中で気づいた。漢字を知らないとやばいぞ、と。先生と学校に残って特訓してもらって頑張った。親は『勉強しろ』ではなくて、『あなたはやればできる』と支えてくれたのがよかった。」

毎度のことですが、困難を乗り越えた先輩たちの言葉はホント説得力キラキラがあります。日本人や親が言うより100倍ぐらい効果があるのでは…ナイス

後半は、個別相談で中学の先生、高校の先生、高校生・大学生の3つのブースで相談を行いました。

今回は通訳が足りなくて、茨城や東京から来たボランティアの方にも大変お世話になりました。
また、外国ルーツで日本育ちの大学生や社会人の若者たちも、受付や通訳で大活躍!今回、ガイダンスに参加した子たちも、ぜひ数年後には体験談の発表者やボランティアとして戻ってきてほしいなぁ~と願っています。
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最後にボランティアのみなさんとパチリ ありがとうございました!


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