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2012年09月19日

なかなかこんな本みつかりませんょ「介護職の文章作成術」

こんにちは。井ノ上です。

先日、「可能性がゼロでない限り、チャレンジする価値がある」という言葉がN-Pocketに贈られました。勇気をいただける言葉です。

実は、この言葉は、N-Pocket会員でもある粟倉如庵さんが出版された本の見返しの部分に書かれていたものです。

粟倉さんは、施設付きのケアマネジャーではなく、中立の立場から高齢者福祉を考え、実践したいと、「独立・中立型介護支援専門員全国協議会」の創設に尽力、自ら事務所(居宅介護支援事業所「ジョアン」)を立ち上げて活動なさっています。

出版された本は「介護職の 文章作成術」
介護職の文章作成術
介護現場を行きかうFAX文書やメール文書、よい文章とは何か、事例を交えながら解説された丁寧な指南本になっています。
粟倉さんが、ケアマネジャーに対する研修指導を続ける中で、介護業界全体の課題として見えてきたものが「書く力」の欠如だった、というのがこの本を書き上げられた理由だそうです。

現場で培われたニーズに合った文例は、粟倉さんの社会に対する真摯な見方が表れています。
また、粟倉さんが得意とする中国文学からの知識も盛りだくさん。

例えば、
「使いたくない言葉、配慮して使いたい言葉」

・・・「啓蒙」は古代中国からある言葉であり、「啓」は「教え導く」という意味だが、「蒙」は「愚か者」という意味である。
したがって、「啓蒙」は「バカにおしえてやる」という、たいへん失礼な意味になってしまうのだ。・・・

NPO活動では「啓発活動」という言葉はよく使います。なんとなく「「啓蒙」は使わない方がいいということは承知していましたが、そういうことだったんですね。

こんな豆知識も、興味深いエピソードと一緒にいっぱいいただける、お得な本本です。



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この記事へのコメント
著者です。
井ノ上さん、貴重なエントリーでのご紹介、ありがとうございます。

私たちはふだん日本語を空気のように使っていて、結構知らないことは多いんです。私自身もこの本を執筆しながら、辞書を何百回引いたことか・・・、それ自体が大きな学びになりました。
以前出した冊子が出版社社長の目に留まり、51歳で初めて企画出版の機会を得たこと自体が、かなりラッキーなことでしたので、「可能性がゼロでない限り、チャレンジする価値がある」と唱えるきっかけになりましたが、このフレーズの意味するところはもっと外へ広がっています。
社会情勢は日々不安定感を増していますが、希望を失わずに活動を続けていきましょう。
Posted by じょあん at 2012年09月19日 16:58
この本の元となった冊子をN-Pocketはいただいてありましたよね。それを、ウフフ、と面白がって読んでいるスタッフが複数いました。
Posted by ぽけ子ぽけ子 at 2012年09月19日 18:14
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